省エネ補助金2026年【中小企業が使える5つの制度】
太陽光・LED・空調更新

この記事のポイント
エネルギーコスト削減と脱炭素化は今や経営課題。省エネ設備投資には国・自治体から最大1億円以上の補助が受けられる制度も存在します。LED更新・空調更新・太陽光発電・高効率設備に使える5制度を業種別に解説します。

省エネ補助金の全体像

電気代・ガス代の高騰が続く中、省エネ設備への投資は中小企業にとってコスト削減と環境対応の両面から急務となっています。国は2030年カーボンニュートラル目標に向けて、中小企業の省エネ・再エネ導入を支援する補助金制度を拡充しています。

省エネ補助金は大きく「経済産業省系」と「環境省系」に分かれます。経産省系は設備投資・生産性向上との複合が可能で、環境省系はZEB(ゼロエネルギービル)化や再エネ導入に特化しています。また都道府県・市区町村レベルでも多様な省エネ補助が用意されています。

制度名主管補助上限補助率主な対象設備
省エネ・非化石転換補助金(工場・事業場型)経済産業省(SII実施)最大15億円/事業(単年度)1/2〜2/3工場・事業場単位の包括的な高効率設備導入
省エネ・非化石転換補助金(設備単位型)経済産業省(SII実施)最大1億円〜3億円/事業全体1/3〜1/2個別の高効率設備更新(空調・ボイラー・モーター等)
ZEB実証事業/ZEB化診断・計画策定支援事業環境省(SII実施)公式サイトで要確認公式サイトで要確認ZEB化設備・建物の省エネ改修
太陽光発電・蓄電池関連の支援(国)経済産業省・環境省ほか制度・年度により異なる制度・年度により異なる太陽光パネル・蓄電池システム
都道府県・市区町村の省エネ補助各自治体自治体ごとに異なる自治体ごとに異なるLED・空調・太陽光等

省エネ・非化石転換補助金(経済産業省・工場/設備単位型)

「省エネ補助金」として最も代表的な国の制度です。従来「省エネルギー投資促進支援事業費補助金」と呼ばれていましたが、令和7年度補正予算により「省エネ・非化石転換補助金」に再編され、実施主体は一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)です。中小企業が工場・店舗・事務所等の省エネ設備に投資する際、経費の一部を補助します。エネルギー管理システム(BEMS・FEMS等)の導入にも活用できます(出典:SII公式サイト「事業トップ」)。

主な補助対象設備

※上記はSII公式サイトが公表する補助対象設備区分(LED・冷凍冷蔵・モーター・変圧器・空調等の個別計算ツールが用意されている設備)に基づく(出典:SII「設備単位型」関連資料)。

事業区分と補助率・上限額(令和7年度補正予算)

本制度は「工場・事業場型」と「設備単位型」の2つの事業区分に分かれ、投資規模に応じて使い分けます。

事業区分内容補助上限額補助率(中小企業者等)
設備単位型(従来枠)個別設備の更新(空調・ボイラー・モーター等)1億円/事業全体(下限30万円)1/3以内
設備単位型(GX区分)より高性能な設備への更新・新設3億円/事業全体1/3〜1/2以内
工場・事業場型(一般枠)工場・事業場単位の包括的な省エネ改修15億円/事業(単年度)1/2以内
工場・事業場型(先進枠)先進的な設備・システムの導入15億円/事業(単年度・非化石転換は20億円)2/3以内

※補助率・上限額は令和7年度補正予算「省エネ・非化石転換補助金」公募要領(2026年3月30日〜4月27日公募の第1次公募分)に基づく。年度・公募回により変更される場合があるため、申請前に必ずSII公式サイトの最新の公募要領をご確認ください。
出典:SII公式サイト「工場・事業場型」公募要領、「設備単位型」公募要領(記事末尾「出典・参考」参照)。

本制度は工場・事業場単位の大型改修から、空調1台・LED一括更新のような個別設備の更新まで幅広く対応していますが、下限額(設備単位型で30万円/事業全体)が設定されているため、極小規模の投資は対象外になる点に注意が必要です。具体的な対象設備・要件は年度ごとに変わるため、公式サイトの公募要領で必ず確認してください。

ZEB化・高効率設備補助(環境省)

環境省が所管するZEB(Zero Energy Building)化支援制度は、建物のZEB化や高効率設備の導入を支援します。特に新築・大規模改修を伴う場合に適用できる制度です。制度名は年度ごとに変わっており、記事執筆時点の公式サイトでは「ZEB実証事業/ZEB化診断・計画策定支援事業」(令和8年度、実施主体:SII)として案内されています(出典:SII公式サイト「ZEB実証事業」トップページ)。旧称「先進的省エネルギー投資促進支援事業」から名称が変更されているため、検索する際は最新の事業名で探してください。

ZEBとは

ZEB(ゼロエネルギービル)とは、建物の省エネルギー化と再生可能エネルギーの創エネにより、年間のエネルギー消費量を実質ゼロ以下にする建物のことです。経済産業省・環境省はZEB化を推進しており、支援制度が用意されています。

※具体的な補助率・補助上限額は事業区分(実証/診断・計画策定支援等)によって異なり、本記事執筆時点では最新の公募要領から確定した数値を得られませんでした。数値の記載は誤りを避けるため見送り、必ずSII公式サイトの最新の公募要領でご確認ください。

太陽光・蓄電池の補助金

太陽光発電と蓄電池の導入は、電気代削減・停電対策・脱炭素化の一石三鳥の投資です。国・自治体の補助金を組み合わせることで、導入コストを大幅に抑えられます。

国の主な制度(年度により変動)

太陽光発電・蓄電池向けの国の支援制度は、経済産業省・環境省それぞれの予算事業として年度ごとに新設・改廃されるため、制度名や補助上限額が頻繁に変わります。既存の蓄電システムと再エネ電源を組み合わせる事業など、対象を限定した制度もあります。具体的な補助率・上限額を断定して記載することは誤情報につながるため、申請を検討する際は必ず公式サイト(SII等)で当該年度の最新の公募要領をご確認ください。

都道府県・市区町村の上乗せ補助

多くの自治体が国の補助に上乗せして独自の太陽光・蓄電池補助を実施しています。東京都・大阪府・神奈川県などは比較的手厚い補助制度を用意している自治体として知られており、国の補助と組み合わせることで自己負担を抑えられる場合があります。具体的な補助率・上限額は自治体・年度により異なるため、補助金ナビで「太陽光」「再エネ」「蓄電池」で検索するか、各自治体の公式サイトで最新情報をご確認ください。

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LED・照明更新の補助金

LED照明への更新は最もコストパフォーマンスが高い省エネ投資のひとつです。白熱電球・蛍光灯からLEDへの更新で電気代を40〜70%削減できます。単体での補助は比較的少額ですが、空調・設備更新と合わせて申請することで大きな補助が得られます。

LED更新で活用できる主な補助金

省エネ・非化石転換補助金(経産省)

設備単位型(従来枠)での申請が可能。複数設備と合わせて申請すると上限額が上がる。事業全体で下限30万円以上が要件。

自治体の省エネ補助

多くの市区町村がLED更新に特化した補助を実施。10〜30万円規模が多いが、複数灯を一括更新すると補助額が増える。

設備単位型(従来枠)

省エネ・非化石転換補助金の設備単位型は下限30万円/事業全体から申請可能。空調更新等と合わせてLEDを一括更新する規模なら対象になりうる(要件は公募要領で要確認)。

業種別のLED・照明補助活用ポイント

業種活用ポイント参考補助額(目安)
製造業工場全体のLED化+センサー制御で省エネ率20%超も可能数百万〜数千万円
小売・飲食業店舗全体のLED化+空調更新で月々の光熱費を大幅削減数十万〜数百万円
医療・介護施設24時間稼働施設はLED効果が大きい。老人ホーム等は環境省補助の対象になりやすい数百万円
宿泊・ホテル客室・共用部・外構照明のLED一括更新が効果的数百万〜数千万円

地方自治体の省エネ補助金

省エネ関連では都道府県・市区町村独自の補助金も充実しています。国の補助と並行して活用できる場合が多く、特に中小規模の設備更新(空調1台・LED照明一部更新等)は自治体補助の方が使いやすいケースもあります。

主な自治体の省エネ補助例(2026年度)

5制度の比較表

制度名補助上限補助率対象設備申請難易度
省エネ・非化石転換補助金(工場・事業場型)最大15億円/事業1/2〜2/3工場・事業場単位の包括改修
省エネ・非化石転換補助金(設備単位型)最大1億円〜3億円/事業全体1/3〜1/2個別の高効率設備更新中〜高
ZEB実証事業/ZEB化診断・計画策定支援(環境省)公式サイトで要確認公式サイトで要確認ZEB・高効率空調照明
太陽光・蓄電池関連の支援(国)制度・年度により異なる制度・年度により異なる太陽光・蓄電池
自治体省エネ補助自治体ごとに異なる自治体ごとに異なるLED・空調・太陽光低〜中

よくある質問(FAQ)

省エネ補助金と自治体補助は併用できますか?
同一の設備・経費に対して国と自治体の補助金を重複して受けることは原則できません。ただし、国の補助金は本体設備費用、自治体補助は工事費用など「異なる経費項目」に対して申請できるケースがあります。また、国の補助金の補助対象外となる部分(自己負担分)に自治体補助を充当できる制度もあります。各自治体の窓口に確認することをお勧めします。
LED照明だけで省エネ補助金に申請できますか?
経産省の省エネ補助金「設備単位」の区分であれば、LED照明単体でも申請は可能です。ただし補助金申請には省エネルギー診断の実施や省エネ率の計算書など書類準備が必要です。少額(100万円未満)の場合は自治体補助の方がハードルが低く手続きがシンプルなケースが多いです。
太陽光発電の補助金に申請するためにはどんな条件がありますか?
主な条件として、①自己所有または長期賃借している建物・土地への設置、②自家消費型(売電メインではなく自社で消費することが目的)、③一定の省エネ効果が見込まれること、などがあります。FIT(固定価格買取制度)と組み合わせた売電目的の場合は補助対象外になることが多いです。
エアコン(空調)の更新には補助金が使えますか?
はい、高効率エアコンへの更新は省エネ補助金の代表的な対象です。現行設備と比較して一定の省エネ率(10〜15%以上)が見込まれる場合に補助対象となります。業務用エアコン(マルチエアコン)の大型更新は補助額も大きくなります。自治体補助でも空調更新を対象とした制度が多くあります。
省エネ補助金の申請には専門家が必要ですか?
大型案件(数千万円以上)や工場・事業場単位での申請は、エネルギー管理士・設備メーカー・省エネコンサルタントのサポートが実質的に必要です。小規模なLED更新・空調更新(数十〜百万円程度)は事業者自身での申請も可能ですが、自治体の窓口で無料相談を利用することをお勧めします。
省エネ設備を導入したら電気代はどのくらい削減できますか?
設備や業種によって異なりますが、一般的な目安として:高効率空調への更新で20〜40%削減、LED照明への全面更新で40〜70%削減、太陽光発電(自家消費型)で昼間の電気代を30〜60%削減、BEMS導入(見える化+制御)で10〜20%削減が期待できます。補助金申請前に省エネ診断を受けることで、自社の削減ポテンシャルを正確に把握できます。
小規模な店舗(個人事業主)でも省エネ補助金を申請できますか?
はい、個人事業主・小規模事業者も申請対象です。自治体補助はハードルが低く、数十万円規模のLED更新や空調更新でも申請できる制度が多くあります。市区町村の商工担当課や産業振興課に問い合わせると、地元で使える補助金を教えてもらえます。
省エネ補助金の申請期限はいつですか?
制度ごとに異なります。経産省の省エネ補助金は年1〜2回の公募が多く、公募開始から締切まで1〜2ヶ月程度の期間があります。自治体補助は通年受付の場合もあります。補助金ナビで「省エネ」「LED」「空調」などで検索すると現在受付中の最新情報を確認できます。

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※本記事の情報は2026年7月時点のものです。補助金の内容・要件は変更される場合があります。申請前に必ず公式ポータルの最新情報をご確認ください。